小さな赤ん坊を世話した経験はありますか?
自分の子、兄弟姉妹、甥っ子姪っ子、知り合いの子供、近所の子供、世話の程度にはよりますが、あやしたり抱っこする程度の世話ならしたことがある人も多いのではないでしょうか。
赤ん坊を怪獣に例えられたりしますが、泣き始めるととどまるところを知らず、この世の終わりかの如く全力で泣き続け、意思疎通は出来ず、おむつにミルクに室温調整、何をしても泣き止まず神にもすがりたくなる状況は、暴れまわる怪獣にも近しいですね。
赤ん坊が泣く理由には『暇つぶし』というのもあり、なんとなく刺激が欲しくて泣くというのもあるそうで、親としてはあんなに泣かれたら病気ではないか、泣きすぎて喉痛めないか、涙の出すぎで脱水にならないかと心配がつきません。
まだ新米の親に対してもう少しお手柔らかにお願いしたいものです。
さて、今回は妖怪が人との子を育てるのに悪戦苦闘する育児作品の紹介です。
目次
– 作品紹介
– 作者紹介
– あらすじ
– 感想(ネタバレなし)
– どこで読める?
作品紹介
タイトル:おのれ人間ども
作者:八十八良先生
巻数:全2巻
掲載:青騎士
出版社:KADOKAWA
掲載時期:Nr.3A~Nr.19A
作者紹介
名前:八十八良先生
作品:ウワガキ,不死の猟犬,タルタロス劇場,タルタロス劇場W
その他:chatgptにはインフルエンザにも効く漢方薬として認識されている,川田大智先生(著書:半人前の恋人、まかろにスイッチ)とはサバゲ仲間
あらすじ
遠野の青ムジナと呼ばれる大妖怪、人間である「のり子」との間に子供が生まれ、子育てに翻弄される育児物語。
のり子はバリバリのキャリアウーマンで稼ぐ、一方青ムジナは妖怪としては凄いが生活する能力は皆無。
のり子に変わり家の事を任されるが、生活能力は無く、人に関する知識も無く、赤ん坊という未知の生き物に泣く日々。
人間世界は育児に必要な道具が劇的に進化しているが、使いこなせなければ意味もなく、大妖怪が赤子に振り回されながらも、徐々に成長する姿を描いている。
感想(ネタバレなし)
あるあるネタが多く、育児で苦労されたのだろうと心中お察しする内容がありありと描かれている。
育児雑誌を何冊も眺めては曖昧な答えばかりで失望し、ネットに載ってるあらゆるブログやSNSをチェックしては試しても解決せず失望し、情報化社会と言われるこの世の中に解決策が出てないことに絶望していく。
ポイズンとタケモトピアノを聞いた回数数知れず、スクワットのし過ぎで膝を痛め、夜中車中で泣く子にララバイ。
子育てが大変なこんな世の中じゃ、ポイズン。子供が大きくなる前にその答えを聞かせておくれよ。
育児漫画としてあるあるの面白さを得る事は出来るが、他に焦点を当てた話もある。
まず妖怪に焦点をあてた話で、大妖怪である青ムジナの話はもちろん、半妖となる娘のきなこの話などいくつか出てくる。
妖怪に会うべく岩手を中心とした東北ツアーを行った方ならわかると思うが、岩手の遠野は特に妖怪の伝説が多く存在していて、その中でも大妖怪に分類されているのだから相当な妖怪だとわかる。
遠野は遠野物語という民俗学で有名な物語があり、その中で妖怪の伝承が多く妖怪の総本山と言っても過言ではない。今回ムジナが大妖怪となっているが遠野物語では狸を題材とした話は少なく、終の棲家を遠野としただけでもとは別の地域の妖怪だったのだろうか。
他にも両親に焦点を当てた話や夫婦の話など育児以外にも楽しめる作品となっている。
育児以外はあるあるを楽しむというよりはコメディ要素の入ったファンタジー作品といったまた少し違った一面が楽しめる。
どこで読める?
興味を持った方は是非試し読みだけでもいかがでしょうか?
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